ここは【めのう】の趣味と気まぐれで適当に更新される、多分この辺りじゃ一番アバウトで、いい加減なサイトです。 真面目な記事をお探しの方は、きっと他をあたった方が賢明です(笑) それでも読みたいあなたは、他のニュースページを回られた後にでもお立ち寄り下さい。

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    10.August.2007
    COLUMN : リアルドラッグ再び その1
    Written by MeNOU

     新型iMacにキーボード、mac miniのマイナーアップデートにAirMac Extreme BSのアップデートなど、ハードウェアの発表ももちろん見どころ満載なワケだけれども、iMacについては発表当日の午前中には既に慶太くんがバラしたりしていて毎度ながら楽しませて貰ったりしたので、こちらではソフトウェア関連の話をしよう(^_^)

    (しかし、毎度のことながら狂ってるな)

     リアルドラッグ

     このイカした響きを持った言葉を、既に知らない人もいると思われるので、まずはリアルドラッグとはなんぞや? みたいな話からしよう。

     その昔、PCのグラフィック性能というのは速さを競えるような世界ではなくて「いかにストレスを減らすか」と言うレベルだったんだ。

     例えば、初代Macintoshの頃は、画面にウィンドウが開かれる時、上からベロンと出てきて中身が描画されるのが目に見えていた(笑)

     だから、例えば画面上でウィンドウをドラッグして移動する時は、ウィンドウの形をした四角いフレームがマウスカーソルと一緒に動いていって、ボタンから指を放したタイミングで、ウィンドウはベロっと新しい位置に移動していた。

     なぜならマウスの動きに追従してウィンドウ自体を書き換えると処理が遅くて、実際マウスの動きについていけないんだ(笑)

     ところが、ここにNeXTというワークステーションが登場する!


    COLUMN : リアルドラッグ再び その2
    Written by MeNOU

     それまでのMacOSやWindowsは、画面に何かを描画する時にVRAMと呼ばれる「画面に該当するメモリ」に直接線を引いたり色を塗ったりしていたので、画面が乱れない為に画面のリフレッシュ(同期)に合わせて描画処理をしていた。(VRAMがCRTに転送中にVRAMに変更を加えると画面にノイズが走ってしまうので)

     これに対して、NeXTは全ての描画処理をオフスクリーンで行なうという方法をとった。 なぜだ!?

     坊やだからさ

     使い古されたネタはともかくとして、CPUの処理速度が上がるにつれて、画面と同期をとるという処理は足かせになっていた・・・いや、まだその当時はそう思われていなかったけれど、実際そういう時代がやってくるのは明快だったんだ。(もちろん、世の中の大半の人間は、そんなことを考えたこともなかったワケだけども)

     CPUが高速になってくると、1/30秒から1/60秒(現在はもっと速い)の同期に合わせるということは、その間CPUが待たなければならないから、そのロスタイムが無視出来なくなる。

     そこで、画面(VRAM)に直接描画せずに、一旦メモリー上に描画を行なってから、同期に合わせて画面に転送、という方式をとればCPUはいちいち待たされずに描画処理を行なえるというワケ。これは特に、複雑な描画を行なう場合には効果が出る。

     問題は、直接画面に描画するのと違って、描画した後に転送という大きなオーバーヘッドが伴うこと。

     しかし、当時すでに画面の描画処理を全てDisplayPostscriptなんて複雑で緻密な描画を採用していたNeXTでは必要な選択だったんだと思う。
    (替わりに、オフスクリーンやVRAMに使われるメモリーを減らし、速度を上げる為に2bit4階調のグレイスケールが採用された)


    COLUMN : リアルドラッグ再び その3
    Written by MeNOU

     さてやっとリアルドラッグにたどり着いた(笑)

     上に書いた通り、オフスクリーンという仕組みをとったことで、逆に「ウィンドウの位置を動かす」という処理を行なう時に、これまでのように「毎回ウィンドウを描き直す」ことをしなくても「オフスクリーンに描かれたウィンドウを違う位置に転送する」だけで済むので、NeXTではウィンドウの移動時に「中身の描画されたウィンドウを直接ドラッグする」ことが出来たんだっ!! 超画期的。

     オレ・タチ・カルタス

     申し訳ない、先日YouTubeで見て大ウケだったんだ。ちょっと思い出しただけなんで気にしないで欲しい。

     そんなワケで(?)、ウィンドウをドラッグする際に、中身が描画されたウィンドウが直接ずるずるドラッグ出来るものを、当時はリアルドラッグと呼んで憧れたんだ(笑)


    COLUMN : リアルドラッグ再び その4
    Written by MeNOU

     ところで、もちろん、NeXT社は「たまたま」リアルドラッグを手に入れたワケではない。

     ジョブスがAppleを辞めて(追い出されて)立ち上げた会社である以上、当然、Macintoshよりも先進的な取り組みというのは、内部技術だけではなくユーザインターフェイスにも及んでいた。

     例えば、NeXTでは「ドラッグ&ドロップ中にリアルタイムに結果がわかる」インターフェイスを採用していた。

     正直、これは最近見てもかなり驚かされるインターフェイスだ。

     先のウィンドウのリアルドラッグにしても「枠線だけが移動して、手を放してから実際にウィンドウ位置が変更される」ような形ではなく「ウィンドウの移動中=結果であり、ドロップしてから何かが変わることはない」のは分って貰えると思うのだけど、例えば、ドローソフトで図形の移動をする時もリアルドラッグ、図形を拡大・縮小・変形する時でもリアルドラッグ と言った感じで、全てがリアルドラッグだったんだ。

     最近でもさまざまなドローソフトなどでは図形をドラッグでリサイズする際に、ドラッグ中は図形のサイズの矩形や、図形のアウトラインだけがリサイズされて、ドロップすると中身を伴って結果が変更されたりしている。

     賛否はともかく、NeXTはマウスでのドラッグ操作中もリアルタイムに結果を表示するという一貫性を持っていた。
    (筈なのだけど、実はFinderに該当するファイルブラウザのリサイズが大変重い為、リサイズのドラッグ中は枠線で描画されていた・・・)

     MacOS 9以前からのユーザであれば、OS XのFinderではマウスドラッグ中に「矩形に触れるアイコン」がリアルタイムに選択されるのを最初驚いたのではないだろうか。 (でもきっと今ではすっかり慣れて当たり前になってると思うんだけど)


    COLUMN : リアルドラッグ再び その5
    Written by MeNOU

     で、なんでこんな話をしたのかと言うと、今回発表されたiLifeやiWorkのユーザインターフェイスが、この「リアルドラッグ」に回帰したからなんだ!

     ここまで読んでもピンと来ない人。

     iWorkの評価版をダウンロードしてインストールするんだ!! よし、今だッ! 行けッ!!

     http://www.apple.com/jp/iwork/trial/

     例えば、新アプリケーションNumbersで、どっかのセルに「1」と書いて、その下のセルに「2」と書いて、2つのセルを選択して、右下のボックスをドラッグして範囲を拡げてみよう。

     表計算ソフトに慣れてる人なら予想通りその下には「3、4、5」と連続した数字が出てくるのだけれども、これがドロップ時ではなくて、ドラッグ中にも数字が表示されるのだ。

     これくらいだとピンと来ない人は、適当に数字をあちこちに書き込んで、シート上をドラッグして範囲選択をしてみて欲しい。ウィンドウ左下のエリアに、選択範囲内の数字の「合計」や「平均値」などがリアルタイムに表示されるのが見られる筈だ。

     次。上のヘッダ行の部分に「数量」や「単価」と書き込んで、それらの下の行には数字を入れておき、その右のセルに「=数量*単価」と書くとNumbersは「ヘッダ行の内容を列ラベルとして認識」して、更に「行番号が付記されていないとカレント行であると判断」して結果が入る。

     それはそれで面白いのだけど、今書き込んだ「=数量*単価」のセルをドラッグして範囲を拡げると拡げられた範囲の部分にはリアルタイムに結果が入るんだ。

      まさにリアルドラッグ!

    「俺は表計算ソフトの前でマウスをドラッグしていたと思ったら、いつの間にか結果を見ていた。な・・・何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった・・・頭がどうにかなりそうだった・・・催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ・・・」

     とかMacの前でつぶやいたりすると良い感じだから是非。

     ともかく、iLifeもiWorkも、いろんな意味でブレイクスルーを含んでいて実に面白いので、このサイトを見てるような方は是非いろいろな発見を楽しんで欲しい(^_^)


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